なぜ海苔は黒いのか?
海苔は、黒色で構成されているわけではないんです。
板海苔をよく見てみると、赤や紫っぽかったりしませんか?
実は!!海苔の色は、紅色、藍色、橙黄色、緑色の4色の色素が折り重なって黒くなっているんです。
「重要」この色素が豊富に含まれている海苔ほど、深みのある黒褐色や黒紫色になり、等級が高い「高級海苔の証」と言えます!
・紅色→フィコエリスリン=光合成の際に、補助色素として有効な波長の光を吸収し、非常に効率よくそのエネルギーをクロロフィルに渡す役割をします。
・藍色→フィコシアニン=光合成の際には重要な補助色素として役立っています。
ガリガリ君の青色はこの色素らいしいです!だから美味しいのかな?笑
・橙黄色→カロチノイド=ビタミンAと類似した構造を持ちその前駆体となることからプロビタミンAとも呼ばれており,近年様々な生理効果が見つかっている注目の色素です。
・緑色→クロロフィル=光合成の明反応で光エネルギーを吸収する役割をもつ化学物質。葉緑素ともいう。化粧品や食品などにも幅広く使われている。
クロロフィルってよく聞きますよね!!
この4つの色素には、いろいろな特徴があります。
海苔を焼いた時に、海苔の色の変化が起きるのは、4つの色素の特徴によって変化するからなんです!少し難しいのでついて来て下さいね!
海苔は焼いたとき、熱に非常に弱い静謐の赤色のフィコエリスリン、青色のフィコシアニンの色素が熱により分解されてしまいます。
残っている色素の大半は熱に強い性質を持つ、橙黄色のカロチノイド、緑色のクロロフィルの色素になり、その2つが合わさった緑色寄りの色に見える訳なんです!
もともと、クロロフィルを多く含む海苔には緑が出やすく、良質な海苔ほど焼いたときに緑色が濃く出やすいと言われています。
カロチノイドとフィコエリスリンは、まさに紅藻類と呼ばれる通り、葉っぱが紅っぽい植物にみうけられます。
フィコシアニンとクロロフィルは紅藻類の中でも、例外的に浅いところで生息しているため、陸上植物に多い葉緑系が増えてきたと考えられています。
焼き海苔を室内で放置した時の色
海苔は湿気に非常に弱い食品です。
焼き海苔を室内でそのままにして置いておいてしまうと、吸湿してシワができ、さらに時間が経つと色が赤紫色に変わっていきます。 これは、緑の色素が水分に非常に弱く、湿気てくると色素がどんどん分解されて無くなってしまい、次第に赤の色素が目立ってくるからです。
なんかもう理科の実験ですね!!
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